相続放棄と代襲相続の関連性をご紹介

相続放棄をすると代襲相続ができなくなってしまいます。
そもそも、代襲相続とは何なのでしょう。なぜ相続放棄をすると代襲相続ができなくなるのでしょう。今回はこの2点についてご説明しています。
1.代襲相続の制度とは
代襲相続は法律で定められた相続人が死亡している場合、相続の権利が子や孫に、引き継がれることを指し示します。

配偶者を除いて、相続順位が1位はご自身の子供です。その子供が死亡して権利を行使できない場合に、孫になる子が引き継ぎます。子供と孫のどちらも死亡している時は、ひ孫が相続の権利を得ます。相続する権利が失われずに、相続人の直系卑属に世代を越えて受け継がれます。
相続人となる順位を確認したい方は、下記の記事も一緒に確認してください。
相続人は誰?相続する順位をくわしく解説!これを見れば、誰でも相続人が誰になるかがわかります。
代襲相続のさらに詳しい説明は、下記の記事でご確認ください。
2.相続放棄とは
簡単にご説明しますと、相続する権利を放棄することを相続放棄と言います。つまり、本来は相続する立場である人が財産は一切引き継ぎませんと宣言することになります。相続放棄を行う場合には家庭裁判所にて相続放棄の手続きを行う必要があります。

相続放棄が考えられる理由としては、被相続人の遺した財産が債務超過(プラスの財産よりもマイナスの財産が多い)の場合や、相続で揉めるのは嫌だという場合などが挙げられます。
相続放棄のさらに詳しい説明は、下記の記事でご確認ください。
5分でマスター!相続放棄でおさえておきたい7つのポイント
自分でも手続き可能!?相続放棄をする時のポイントとは?
放棄すればいいってもんじゃない?知って得する相続放棄の知識8選
3.相続放棄は代襲相続の権利も失う
相続放棄をした場合、相続人は初めから権利を有していなかった(相続権を持っていなかった)扱いになります。有していない権利に対して、代襲相続が適用されません。
相続人が死亡していると、その子供(孫)に代襲相続されますが、子供が相続放棄をすると、孫に代襲相続されることはありません。

4.父親の相続を相続放棄した場合、おじーちゃんの相続の相続人にはなれる?
父が亡くなり相続を放棄し、その後祖父が亡くなった場合には祖父の相続を行うことは可能です。父は祖父の相続の権利があります。しかし、父は既に他界しているため、その子が代わりに相続します(代襲相続)子は父の財産の相続を放棄しましたが、父が相続する権利を持つ祖父の財産の相続とは関係ありません。よって、祖父の財産を代襲相続することが可能なのです。

まとめ
代襲相続についてご理解いただけたでしょうか?相続放棄はその人の被相続人からの相続の権利を放棄することになります。そのため、相続する権利が無いということになり代襲相続は出来ません。
そのため、被相続人にものすごい借金があったとしても、ご自身が相続放棄した場合にはお子さんがその借金を相続するということにはなりませんのでご安心くださいね。
今まで見たページ(最大5件)
関連性が高い記事
カテゴリから他の記事を探す
-
相続法務編