複利年金原価とは
この記事の目次
(1) 複利年金現価率とは
複利年金原価率とは、将来の一定期間中、毎年支払われる一定金額の現在価値を複利で求める率です。
例)毎年1円の年金額を50年間支払う場合の総額:50円
その現在の価値は、35円 (年1.5%の複利の場合)
一見、相続とは関係なさそうですが、この複利年金原価率は、相続税の財産評価において、定期借地権等・著作権・営業権・鉱業権等の評価をする場合に使用します。
(2) 定期借地権等の評価
今回は、上記の複利年金原価率を使って、実務的に評価することの多い、定期借地権等の価額を求めてみましょう。
定期借地権は、通常の借地権とは違い、契約期間が到来すれば借地権が必ず地主に戻り、権利関係が終了します。
そのためこの定期借地権等を評価する場合には、複利年金原価率を用いて評価します。
以下の定期借地権等の評価をしてみましょう。
・設定期間:50年 残存期間:45年
・自用地としての評価額 10,000千円
・定期借地権設定時の権利金等の額 6,030千円
・定期借地権設定時の宅地の価額 15,000千円
・基準年利率による複利年金原価率
50年:35.000 45年:32.552
式:10,000千円*6,030千円/15,000千円*32.552/35.000=3,738千円
この複利年金原価率は、国税庁のホームページで公開されています。
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