相続対策で法人化をするメリット
相続対策、税金対策で法人化するとメリットがあると言われていますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事の目次
1. 所得の分散効果
一番のメリットは、所得を分散できることでしょう。所得税は累進課税となっていて所得が多くなればなるほど税率が高くなります。最高税率は住民税と合わせて55%となります。したがって、所得を減らせば税率が下がり、結果として所得税、住民税を節税することが出来るのです。ではどのように所得を減らせば良いかということですが、ここで法人を絡ませます。
例えば、父が年間4,000万円の利益を稼ぐ賃貸アパート所有しているものとします。父は毎年4,000万円に対して1,700万円くらいの所得税と住民税の負担を強いられます。そこでその賃貸アパートを法人に譲渡し、その法人の役員に母と長女と長男に就任してもらいます。そうすることで利益4,000万円を下記のように分配できたとします。
・父 400万円(地代として)
・母 1,200万円(役員給与として)
・長女 1,200万円(役員給与として)
・長男 1,200万円(役員給与として)
上記条件で4名の所得税、住民税の合計は800万円くらいになります。
※ 社会保険は考慮していません
※ 法人には利益を残さないものとして計算しています
したがって、法人化したことにより1,000万円近くも税金を節税できているわけです。
これが10年続けば1億円となりますので、所得分散により非常に大きな節税が実現するのです。
2. 経費の範囲が広がります
法人化のメリット2つ目は、法人の場合には落とせる経費の範囲が格段に広がります。一番影響の大きいのは生命保険ではないでしょうか。個人の場合の生命保険では、生命保険料控除として数万円所得からマイナスできる程度ですが、法人で生命保険に加入すれば契約によっては全額損金に落とせるものもあります。また、退職金を支給できたりと法人の経費範囲拡大のメリットは様々あります。
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